ファクタリングを有効に使うために知っておくべきメリット・デメリット

(写真=marekuliasz/Shutterstock.com)

売掛金や受取手形を早急に資金化したい場合、ファクタリングは非常に便利なサービスだといえます。そもそもファクタリングとは一体どういったサービスなのでしょうか。あらかじめファクタリングについての知識を深め、メリット・デメリットを知っておくことで、必要なときにスムーズに利用できるでしょう。今後の企業の運営にも大いに役立つ可能性は十分にあるといえます。

ファクタリングとは

ファクタリングとは、企業の売掛債権(未回収の売掛金や受取手形など)をファクタリング業者が買い取るサービスのことです。支払いの期日がまだ残っている売掛金があるものの、早急に資金が必要な場合などもあるでしょう。そんなときにファクタリングを使えば早期資金化をすることが可能になります。

そもそもファクタリングとは欧米で発達した資金調達システムで、売掛金を主な対象とした債権譲渡によって、信用リスクや回収管理事務を引き受ける債権管理サービスです。しかしながら日本においては、すでに手形取引という独特の方法が育っていました。そのため受取手形の決済保証として活用されてきたものの、時代の流れに伴って対象は売掛金に広がり、日本においても利用企業が増加傾向にあります。

ファクタリングと融資は異なる!

ファクタリングは売買の対象が売掛金や受取手形であり、取引先の信用が重視されるため、利用する企業の信用情報などには関係してきません。担保を請求されることもないため、迅速な資金調達が可能となります。

一方で、銀行で融資を受ける場合、融資を受ける企業の信用情報が非常に重要になり、担保も必要になってくるケースもあります。企業の経営状況によっては審査期間も長くなり、資金調達までに1ヵ月から2ヵ月程かかる場合もあるようです。審査の結果によっては希望の資金を調達できない可能性もあります。

また、融資とは企業側から見れば借入金であり負債になりますが、ファクタリングは売掛金や受取手形の売買であって、負債にはなりません。双方ともに資金調達方法の一つではあるものの、負債であるかないかは財務諸表上においても大きな違いだといえるでしょう。

ファクタリングを利用するための条件

ファクタリングの利用条件としては、まず売掛金があるということが前提です。また、ファクタリングを利用する企業の信用情報が関係しないため、会社更生・再生などといった手続き中でもファクタリングを行うことも可能です。ただし、業者によっては上記のような場合ではファクタリングが難しい業者もありますので、依頼したい業者について予め確認をしておくのが良いでしょう。

一方で売掛先については、毎月の売掛金が確実に入っているかどうかがポイントのひとつになるでしょう。万が一毎月売掛金が入金されていない場合があると、ファクタリング業者がそのリスクを背負うことになるでしょう。売掛先の与信力が高い場合は良いかもしれませんが、毎月の取引状況はファクタリングが利用できるかの判断にもかかわってきます。そのため、取引の流れが分かる通帳の提出が求められる場合があります。

また、利用対象者や売掛金が個人事業主の場合は、取り扱ってくれるファクタリング業者が少ない傾向にあります。そのため、円滑に利用するには利用者および売掛先が継続的に取引のある国内企業であることも条件の目安になります。

ファクタリングのメリット・デメリット

ファクタリングを利用するには、メリットとデメリットの確認が必要です。

● 資金調達のスピード
細かい審査や担保が不要であるために手続きも比較的スムーズに進みます。そのため、数日で資金調達が可能な場合になる場合もあります。

● キャッシュフローが円滑になる
急に多額の出費が発生しても、流動資産を上手く利用して資金調達をすれば、企業全体のお金の流れがスムーズになるでしょう。

● 信用情報に対して心配があっても利用できる
必要なときに必要な資金がなければ、経営は破綻してしまいます。しかし、自社の信用情報に対して不安があっても、ファクタリングならば支払期日までにタイムラグのある売掛金や受取手形を活用して、資金調達を行えます。

次にデメリットをみてみましょう。

● 手数料
例えば、融資では年数%の金利ですむものの、ファクタリングの場合は取引方法によって差はあるものの、売掛金額にかかる手数料比率を考えると、結果として通常どおり支払期日に回収する場合よりも、受け取る額が少なくなる場合もあるかもしれません。

● 3社間(売掛金保有企業・売掛先企業・ファクタリング業者)ファクタリングの場合、取引先である売掛先企業にも了解を得る必要があり、説得に時間がかかる場合もある。
取引先との交渉によっては「資金繰りが厳しい会社」という懸念を持たれる可能性もあります。3社間だと手数料が安くなるメリットはあるもののさまざまなリスクがあり、手間はかかるかもしれません。

● 売掛金・受取手形以上の額は資金調達できない
ファクタリングはそもそも売掛債権があって成り立つ取引です。売掛金や受取手形がなかったり、少額であったりする場合はそれ上の資金を調達することはできないため、資金調達金額に限りがあるといえるでしょう。

経済産業省も制度を創設

世界と比較しても、日本は会社の運転資金を借入金に頼っている企業が多いといえます。経済産業省は2001年12月から、売掛債権担保融資制度という信用保証協会が保証を行う制度を創設しました。政府としても流動資産を使って資金調達を円滑にする必要があると見なしており、ファクタリングを資金調達の手段の一つとして考えています。

そのため、売掛債権を利用したファクタリングについてのしくみをよく理解しましょう。そして、必要なときに必要な額の資金調達方法として検討してはいかがでしょうか。

※当記事は2017年7月現在の情報に基づき制作しております。最新の情報は各関連ホームページなどをご参照下さい。

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