中小企業こそ徹底したい衛生管理

(写真=Leonardo da/Shutterstock.com)

限られた人員と経費で仕事をしていくうえで、ついおろそかになりがちなのは安全管理と健康に関する注意です。しかし、事故や健康不良で離脱する従業員が出てしまうと、中小企業に対するダメージは大きなものになってしまいます。今回は労働安全衛生法を中心に、企業の衛生管理についてお伝えします。

衛生管理はなぜ重要か

従業員の衛生管理をすることは、事故を防止し従業員の健康を増進するために重要です。具体的な内容を知るためには、衛生管理者の仕事が参考になります。

労働安全衛生法によると、常時50人以上の労働者(正社員・パートなど雇用体系は問わず)を使用する事業場には、衛生管理者を選任しその者に衛生に係る技術的事項を管理させなければなりません。もちろん中小企業もこの対象となります。
衛生管理者の仕事は、健康に異常がある人の発見と処置や、作業環境の衛生上の調査、衛生保護具や、救急用具の点検及び整備などがあります。さらに、作業条件や施設等の衛生上の改善や、衛生日誌の記録整備などもあります。
ある一定の労働者数がいる事業所では、衛生委員会や安全衛生委員会などが設置され、職場の安全衛生管理をどうするかなどが話し合われます。そして、話し合われた結果を事業者へ意見します。
衛生管理者もその委員会の一員で、事業者や産業医、安全管理者、労働組合などと連携しながら協力して、安全衛生の改善に貢献する立場にあります。
衛生管理者免許には、第一種免許と第二種免許があり第一種免許は、全ての業種で衛生管理者になれます。それに対し第二種免許は、小売業や金融業、保険業、情報通信業など、労働上の安全性が比較的確保された一部の業種で衛生管理者になれます。

労働安全衛生法とは

労働安全衛生法は職場で働く労働者の安全と健康・衛生を守るために作られた法律で昭和47年に制定されました。労働災害を防止することが目的となっており、快適な職場環境の構築促進を行う内容となっています。

健康診断の実施やストレスチェック制度といった労働者の心身の状態を管理・維持が近年では代表的なものとなっているほか、有害物質を取扱っている職場や高所や閉所といった危険な環境での作業を行う職場といった環境での死亡事故・疾病(労働災害)を未然に防止できるように安全・健康の確保を具体的に実行できるよう内容・基準を設けています。

労働安全衛生法は従業員がいる職場には必ず適用され、職種・業界に関係なく全ての会社で遵守されなくてはなりません。

時代とともに改正が多く、経営者は常時法律改正に気を配らなければならない法律でもあります。

企業に対する罰則

労働安全衛生法に違反した場合、罰則は6か月以下の懲役または50万円以下の罰金刑になります。具体的には違反内容によって、二通りに分かれます。

・安全教育や衛生教育を行わない
・病気の人間を無理やり働かせる
・健康診断の内容を無断で外部に漏らす

このような場合は、50万円以下の罰金刑、またはよほど悪質な場合6か月以下の懲役刑になります。

・衛生管理者、衛生委員会、産業医などの未選任
・健康診断を実施していない
・労働災害を防止する措置を取らなかった
・健康診断を記録していない

などの場合は50万円以下の罰金刑になります。どちらにしても違反した場合、罰則を受けるのは労働者ではなく経営者です。

経営者には安全な職場環境を作る義務があり、一定数以上の労働者がいる職場では、衛生管理者や衛生委員会、産業医などを選任する必要があります。

ただ違反した内容によっては、事業所の責任者や、管理を行っている衛生管理者など、現場の責任者が罪に問われる場合もあります。

衛生管理を徹底しよう

職場の安全と健康を守るため、衛生管理は重要です。労働安全衛生法により、一定規模以上の事業所には、衛生管理者や安全衛生委員会などの設置が義務付けられています。違反すれば罰金、最悪懲役刑ということもありえます。労働安全衛生法を遵守し、職場の衛生管理に配慮が必要です。

※当記事は2017年6月現在の情報に基づき制作しております。最新の情報は各関連ホームページなどをご参照下さい。

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