いまや5割以上? 中小企業の増える外国人労働者 

(写真=leungchopan/Shutterstock.com)

グローバル化が進む中、中小企業で働く外国人労働者の数は右肩上がりに増え、いまや、各企業の成長を支える貴重な存在としての認識が広まりつつあります。

派遣社員を含めた外国人(特別永住者を除く)を雇用している企業の割合は13.3%となっており、特に従業員数が100人以上の中小企業では、その割合は51.1%にのぼります。(平成28年 日本政策金融公庫総合研究所『中小企業における外国人労働者の役割』より)今回は中小企業に外国人労働者が多い理由、雇用する時に気を付けたい点、不法就労を防ぐための対策などについてご紹介しましょう。

中小企業に外国人労働者が多いワケ

中小企業は今まで以上に積極的に外国人を雇用する姿勢を見せていますが、この背景として派遣や間接雇用を利用する企業が増えているということが挙げられます。

理由の一つは、高度人材の優遇措置制度によって政府が高度な技術力や専門的な知識を持つ、優れた外国人の雇用を進めていることです。これによって、今まで尻込みしがちであった外国人労働者への雇用改善が大きく進んだと言えるでしょう。これは学歴や職歴、給与額、実績、年齢などにポイントを設け、ポイントの合計が一定点数に達した場合に、さまざまな優遇措置が受けられるという制度です。IT人材やエンジニアなどの技術者は、すでに多くの企業で活躍しています。日本語でのコミュニケーション能力が高かったり、日本の大学や大学院を卒業していたりすると、ポイントがさらに加算されるような仕組みになっています。

また、中小企業が外国人を雇用する理由として挙げているのが「日本人だけでは人手が足りないから」に加えて、「外国人ならではの能力が必要だから」などが上がっています。この点から、単なる人手不足だけではなく、外国人労働者の能力を評価しての結果であることも伺えます。(平成28年 日本政策金融公庫総合研究所 『中小企業における外国人労働者の役割』より)

外国人労働者を雇う際の注意点、雇い主がやるべきこと

ハローワークで求人を募ったり、職業紹介事業者から紹介をしてもらったりと、採用方法はいくつかあります。その際は、履歴書や職務履歴を確認し、面接ではパスポートなど必要な書類をしっかりチェックするようにしましょう。

履歴書や職務履歴については、候補者が自身の職歴や業績、資格などを脚色して記載しているケースもあります。年齢が若い場合は、職歴が乏しく業務経験も少ないことがありますので、留意しましょう。前職がある人は給料の額、退職の理由なども重要なチェックポイントです。どのような理由で退職したかも、誠実さなどを見る基準になります。

また、外国人を雇用する時に、最も重要なのが就労資格の有無です。もし、就労資格のない外国人を雇用した場合、トラブルに巻き込まれるのは企業側です。「不法就労助長罪」という罪に問われることになりますので、注意しましょう。面接時に持参してもらうものには、パスポート、在留カード・特別永住者証明書、就労資格証明書、資格外活動許可書(資格外活動の場合)、日本語検定の証明書などがあります。このほか、外国人留学生をアルバイトで雇用する時は、資格外活動許可書の提示が必要になります。この許可書なく仕事に就いた場合は、不法就労になりますので注意をしましょう。

仕事に対しての適応能力やコミュニケーション能力、上司や仲間への誠実性、仕事への熱意なども面接の会話の中で読み取るようにすれば、長く定着する社員になるかどうかの見極めができるでしょう。

減らない不法就労の実態、経営者のやるべきことは?

不法就労とは、就労が可能な在留期限資格を保有していない状態で仕事につくことです。2015年には年間1万2,000人以上の外国人が、在留資格を保有しておらず母国への退去強制手続きを受けています。もちろん中小企業も、故意に不法就労させることは許されません。面接時に必要書類を確認しようとした際に、「後で提出する」「紛失してしまった」と言われても、「仕方がない」と思わず、確認を行うことが大切です。外国人は日本人に比べて、自己主張が強い場合もありますが、勢いに押されないようにしましょう。

正しいプロセスを踏んで採用を

いまや多くの中小企業が外国人労働者を雇用しており、その数は今後も増加していくでしょう。今後は中小企業のみならず、地方企業や大企業でも、外国人労働者の採用が一層広がっていきそうです。企業側は正しいプロセスを踏んだ上で、必要な書類を確認しながら慎重に採用していくことが必要となります。

※当記事は2016年12月現在の情報に基づき制作しております。最新の情報は各関連ホームページなどをご参照下さい。

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