中小企業がブランディングに力を入れるべき理由とは?

Branding

(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)

最近「ブランディング」というワードをよく目にするようになりました。最近の印象的な事例を挙げるならば米国のトランプ次期大統領といえるでしょう。

大統領選でのメッセージは常に「アメリカを再び偉大にする(Make America Great Again)」に集約され、それを唱え続けた彼は選挙戦において自身を「TRUMP」というブランドにまで押し上げることに成功しました。またその裏では豊富な資金が費やされたことと思われます。

はたしてブランディングを成功させるためには多額の資金が必須なのか、そもそも中小企業にとってブランディングは必要なのかを解説しましょう。

ブランディングとは

一般的にブランディングとは、企業や商品・サービス、または人物のブランドを確立し、ターゲットである消費者などに、より効率的に訴求を行うことを指します。ブランドを確立させることによって、確立前よりも積極的にターゲットから選ばれるという成果を得るのです。

確立されたブランドには価値が生まれます。ブランディング企業大手インターブランドは、「財務力、ブランドが購買意思決定に与える影響力、そしてブランドによる将来収益の確かさ」という観点から、グローバルに展開する日本ブランドを評価した「日本ブランドランキング (Best Japan Brands)」を毎年発表しています。2016年の調査ではトヨタ自動車が1位となりましたが、そのブランド価値金額は4兆9,048億円と算出されました。

たとえ同じようなスペックの車だとしても、トヨタのブランドがつくことで安全性や信頼感のイメージといった付加価値がプラスされ、より消費者から選ばれやすくなり、ビジネスを更に有利に展開することができるのです。

ブランディングの源泉

ブランディングというとブランドネームやロゴ、キャッチコピーを思い浮かべる方も多いでしょうが、これらはあくまでも表現物です。ブランディングの本質は自社の強みをシンプルに定義し、それを表現して提供するための製品やサービスに資源を集中する、顧客とのあらゆる接点を通じてその強みを訴える、など企業の経営戦略と密接に関わっています。

そのためには自社の優位性を定義し、経営資源を活用した製造・販売・サービスにわたる戦略が必要なのです。トヨタのブランドが4兆9,048億円の価値を持つのは、何十年にも亘って長期的にブランド価値を高める取り組みを推進してきた成果です。

なぜ中小企業はブランディングに力を入れるべきなのか

中小企業の経営者や役員の本音の中には、「ブランディングができるのは豊富な広告宣伝費を使える大企業だけだ」、「広告代理店に発注できるほどの予算はない」といったものもあるのではないでしょうか。

しかし、ブランディングによってビジネスをより有利に展開できるのは、大企業だけではありません。むしろ大企業よりも資金力や販売力に差がある中小企業、さらには個人事業主にこそ、ブランディングは重要です。近年ではSNSなど、より手軽に自社の魅力を発信できるツールも発達しています。

ブランド戦略には何がある?

最近のブランディングの成功事例としては、トランプ次期大統領のスローガンや、小池都知事が選挙戦で用いた「グリーン作戦」などがあげられるでしょう。自身の価値をどのようなスローガン、色で訴求し、どんな活動をすることでより価値を感じてもらうのか、を考えることが重要です。

最終的にブランドは、顧客や最終消費者の意識の中に形成されるといわれています。中小企業であれば、大企業よりも顧客へのアクセスは容易であることが多いでしょうし、これは中小企業の強みです。顧客により近い場所で、自身の魅力を直接伝えることができれば、ブランディングを有利に進めることができます。

またブランディングにおいて最も重要であり、全ての基盤となるのが製品やサービスです。大企業が大手のメディアを使って訴求しているものとの差が、際立った製品やサービスを開発し提供することが重要でしょう。そして、それを実現するためには経営課題の洗い出しと事業戦略が必要です。これらの活動が組織の各階層で一貫して実行されていることが、中小企業がブランディングを成功させるためには特に重要なのです。

個性をシンプルかつ強力に訴求する

トランプ次期大統領のブランディングは多大な資金によって支えられましたが、本質的には彼の強烈な個性とメッセージを一貫してシンプルに発信し続けたことが、成功のカギだったのです。たとえ中小企業でも、個性をシンプルかつ強力なメッセージとして発信することが、ブランディングを成功させる秘訣といえるでしょう。

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