中小企業がEC(電子商取引)を最大限活用するための3つのヒント

(写真=ESB Professional/Shutterstock.com)

EC(電子商取引)の活用には中小企業にとっての大きな可能性が秘められています。市場が成長していることに加えて、商品やサービスに独自性があれば、中小企業でも大企業に対して効果的に戦える可能性があります。今回は中小企業がECを最大限活用するためのヒントについて解説します。

EC(電子商取引)とは

EC(電子商取引)とはいわゆるインターネット通販の事を指し、実店舗で商品を購入するのではなくインターネット上で商品を選択して購入手続きを行い、商品と金銭を交換する商取引の事を指します。経済産業省が発表した「電子商取引に関する市場調査」によると、B to CジャンルのEC(電子商取引)市場は、2014年から2015年にかけて約12兆8,000億円から、約13兆8,000億円へと成長しています。

ECのメリット

メリットとしては、店舗であるWebサイト作成の初期費用の安さがまず挙げられます。実店舗を出店するにあたっては、一般的に物件の賃貸契約金、内外装のリフォーム、什器などの備品購入などで数百万円から数千万円の費用が発生します。それに対してECサイトの開設にかかる費用は数十万円、高くとも数百万円です。また、月々の固定費についても実店舗よりも安く抑えられる傾向にあります。

なお、実店舗は立地が売上に大きな影響を与えますが、ECサイトの場合は会社の所在地に左右されず、地方であっても日本中から注文が来るECサイトを運営する事も可能です。

ECのデメリット

デメリットのひとつが、商材によっては価格競争に巻き込まれやすいことです。パソコンや家電製品の様な型番商品を販売しているケースを考えてみましょう。型番商品とは、メーカーと型番が同じであれば、どこの販売元から購入しても同じものが手に入れられる商品の事を指します。こうした商品は、商品価格の比較サイトなどを通じた価格競争に巻き込まれやすいのです。

このような価格競争に巻き込まれやすい商品の場合、一般的には仕入れ力のある大企業の方が有利です。もし中小企業が型番商品の販売に参入するのならば、自社が他社よりも有利に仕入れを行える商品群に絞ってECサイトを構築し、1件あたりの販売に付随する間接コストを減らす体制を整える事が必要です。

また、型番商品ではなくオリジナル商品を販売する場合はどうでしょうか。オリジナル商品とは型番商品と異なり、どこから買うかが重要となる商品の事を指します。お菓子などの食品の様に、同じものでも店舗によって味などが変わる商品がオリジナル商品の代表例です。こうした商品はWeb上でブランド名・商品名での検索がされないため、消費者の認知を高めることが困難となり、販売に苦戦するケースも考えられます。

ECを最大限に活用する3つのポイント

型番商品とオリジナル商品のどちらを扱うにしても、有効活用するために押さえるべきポイントは共通です。ここでは3つのポイントをご紹介しましょう。

1. 商材を吟味し、計画・ターゲット像を明確に描くこと
自社がECを通じて販売するのは型番商品なのかオリジナル商品なのか、またその際にどういったターゲットに対し、自社のどんな具体的な価値を訴求するのかを明確にする必要があります。

2. 社内にEC用の体制を構築すること
実店舗とECの最大の違いは、集客と売場づくりにあります。実店舗はチラシや新聞広告などで店舗に人を誘導するのに対して、ECでは特定の検索キーワードやネットメディアへの掲載などを通じてユーザーを誘導します。また、ECサイトでの売り場にあたる販売ページの構築も行う必要があります。

サイト集客、販売ページの構築ともに代行してくれる会社があるので、社内で全てを完結させる必要はありませんが、全体統括のために社内にECに詳しい人材を用意する必要があります。

3. キャッシュインまでの期間、変動費を加味して資金を用意すること
実店舗の決済手段が現金中心なのに対して、ECではクレジットカード決済が中心となります。よって、実店舗よりも商品の販売からクレジットカード会社からの入金までの期間分、キャッシュインが遅くなります。また、固定費が少ない分、配送料や決済手数料など売り上げに連動する変動費の割合が大きくなります。キャッシュインまでの期間と変動費分を加味して、きちんと資金を用意した方が良いでしょう。

EC(電子商取引)に参入して利益をあげるために

ポイントを押さえて活用すれば、ECは中小企業にとって大きな可能性を秘めていると言えます。ぜひ活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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